ファミリーリリース間の OOTB 翻訳差分リストの参照方法ServiceNow は、以下の 5 つの翻訳テーブルに翻訳情報を保持します。 sys_choicesys_documentationsys_translated_textsys_translatedsys_ui_message Internationalization チームでは、前のリリースからアップグレードを行った場合に見られるこれらの翻訳テーブルの差分を抽出したファイルを Vancouver リリースより提供しています(公開済み KB 一覧はこちら)。この KB では、OOTB 差分リストの詳細について説明します。 OOTB 差分リストは、KB に Zip ファイルを添付する形で提供しています。Zip ファイルには差分を確認できる Excel ファイルが xlsb(Excel バイナリー形式)で格納されています。これは xlsb の方がサイズを削減することができるためです。xlsb は必要に応じて Microsoft Excel で通常の xlsx のファイル形式に保存し直すなどしてご利用ください。 下表は、OOTB 差分リストの Zip ファイルに含まれる Excel ファイルの説明です。 表1:OOTB 差分リスト Zip に含まれる Excel ファイルExcel ファイル名翻訳テーブル名テーブルの内容翻訳が含まれるフィールドデバッグ時のプリフィックスcomp_filter_navigator.xlsbsys_translated の一部フィルターナビゲーターの項目を抽出したもの comp_sys_choice.xlsbsys_choiceChoices / 選択肢LabelCHCcomp_sys_documentation.xlsbsys_documentationField Labels / フィールドラベルLabel, Plural, HintGMLDcomp_sys_translated_text.xlsbsys_translated_textTranslated Text / 翻訳されたテキストValueTRTcomp_sys_translated.xlsbsys_translatedTranslated Name/Fields / 翻訳名/フィールドLabelTRFcomp_sys_ui_message.xlsbsys_ui_messageMessages / メッセージMessageMSG ※ 翻訳テーブルの詳細は、製品ドキュメントの「翻訳テーブル」を参照してください。 下表は、次の Excel ファイルの各ワークシートの内容です。 comp_filter_navigator.xlsb 表2:フィルターナビゲーター項目 Excel ファイルの各タブExcel ワークシート名ワークシートの内容CompJaJaアップグレード前後の日本語訳を並べたものEn>Jaアップグレード前は英語だったが、アップグレード後に日本語になったエントリJa>Jaアップグレード前も日本語だったが、アップグレード後翻訳に変更が生じたエントリNew(Ja)アップグレード後のインスタンスで追加されたエントリRetired(Ja)アップグレード後のインスタンスで削除されたエントリ 下表は、次の Excel ファイルの各ワークシートの内容です。 comp_sys_choice.xlsbcomp_sys_documentation.xlsbcomp_sys_translated_text.xlsbcomp_sys_translated.xlsbcomp_sys_ui_message.xlsb 表3:その他の Excel ファイルの各タブExcel ワークシート名ワークシートの内容preUpgradeInstance (Ja)アップグレード前のインスタンスの全データpostUpgradeInstance (Ja)アップグレード後のインスタンスの全データUpdated strings (Ja)アップグレードの前後で翻訳に変更が生じたエントリNew (Ja)アップグレード後のインスタンスで追加されたエントリRetired (Ja)アップグレード後のインスタンスで削除されたエントリData (Ja)統計情報 なお、I18N デバッグを有効にすると、ServiceNow の UI 文字列の先頭に翻訳テーブルを示すプリフィックス(接頭辞)が付加され、その文字列がどの翻訳テーブルに格納されているかを確認することができるようになります。デバッグを有効にするには、[All] > [System Localization] > [Enable I18N Debugging]([すべて] > [システムローカリゼーション] > [I18N デバッグを有効化])を選択します。その上でページを更新するか、ユーザー言語が英語になっている場合は日本語に変更します。こうすることで、翻訳された UI 文字列の前にプリフィックスが表示されます。 I18N デバッグ無効化状態I18N デバッグ有効化状態 上の右側「I18N デバッグ有効化状態」のスクリーンショットで、 GMLD プリフィックスが付いている文字列は sys_documentation テーブルに格納されています。CHC プリフィックスが付いている文字列は sys_choice テーブルに格納されています。MSG プリフィックスが付いている文字列は sys_ui_message テーブルに格納されています。TRF プリフィックスが付いている文字列は sys_translated テーブルに格納されています。TRT プリフィックスが付いている文字列は sys_translated_text テーブルに格納されています。 なお、「MSG: TRT: アクションモデルフィールド」のように 2 つのプリフィックスが付いているものは、それぞれのテーブルに含まれる文字列が組み合わさったものです。基本的には、まずは文字列の直前にあるプリフィックスのテーブルを探してください。「MSG: TRT:」とあったらまず sys_translated_text を探します。 ※ 各テーブルに対応するプリフィックスは、このページ上部の「表1:OOTB 差分リスト Zip に含まれる Excel ファイル」の右端「デバッグ時のプリフィックス」列にも記載があります。 ※ 現在のユーザーだけでなくすべてのセッションでデバッグを有効化する方法やその他詳細については、製品ドキュメントの「翻訳のデバッグ」を参照してください。 これまでに提供済みの OOTB 差分リスト(2024-11-05 更新) KB1515338: OOTB 差分リスト - Tokyo Patch 5 vs Vancouver Patch 1 (GA)KB1515349: OOTB 差分リスト - Utah Patch 3 vs Vancouver Patch 1 (GA)KB1525353: OOTB 差分リスト - Tokyo Patch 5 vs Vancouver Patch 2KB1525344: OOTB 差分リスト - Utah Patch 3 vs Vancouver Patch 2KB1574353: OOTB差分リスト - Tokyo Patch5 vs Vancouver Patch4KB1574363: OOTB差分リスト- Utah patch3 vs Vancouver patch 4KB1637214: OOTB 差分リスト- Washington Patch 1 (GA) vs Utah Patch 3KB1635407: OOTB 差分リスト- Washington Patch 1 (GA) vs Vancouver Patch 4KB1641966: OOTB 差分リスト- Washington Patch 3 vs Utah Patch 3KB1641967: OOTB 差分リスト- Washington Patch 3 vs Vancouver Patch 4KB1700194: OOTB 差分リスト- Xanadu Patch 1 (GA) vs Vancouver Patch 4 / Washington Patch 3KB1706384: OOTB 差分リスト- Xanadu Patch 3 vs Vancouver Patch 4 / Washington Patch 3 参考情報:Washington DC 製品ドキュメント システムローカリゼーション翻訳テーブル翻訳のデバッグ